所長のコラム

テレワークは定着しないのか?

先日の新聞記事の中で、なかなかテレワークが広がらない主な理由として、次のように指摘していました。「日本企業では職務や勤務時間など業務遂行の基本的な内容が契約で特定されず、上司のその都度の指示による部分が多いため、社員が同じ空間にいないテレワークがやりづらいことにある。
上記に加え、特に使用者(会社)側の視点から、日本でテレワークが定着しにくい原因として以下の三つも挙げられると思います。

(1)「本当に所定労働時間働いているのかどうか?」がよくわからない
(2)「とんでもない長時間労働をしているのではないかどうか?」がよくわからない
(3)「そもそも本当に働いているのかどうか?」がよく分からない

この三つは、「仮にテレワークであっても労働基準法は適用される!」という厳然たる事実と、「給料は成果のみで決まるのではない!」という事実がある故の問題(悩み)とも言えましょう。では納期と成果がはっきりと分かる職種であればあまり問題にはならないようにも思えるかも知れませんが、それであっても(2)の疑念を排除することは極めて難しいでしょう。そして冒頭の新聞記事の指摘です。
そうやって考えてみると、解決策は以下の二つしかないということになります。

(1)テレワークに従事する従業員一人一人の業務が常に明確になっていること
(2)適正な労働契約により、労使の信頼関係が構築されていること

「言うは易く行うは難し」ではありますが…。

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