所長のコラム

2019.01.30

「マクロ経済スライド」4年ぶりに発動

「マクロ経済スライドって言葉は聞いたことあるけど、それ何?」という方は多いと思います。
「マクロ経済スライド」とは、「社会情勢(現役人口の減少や平均余命の伸び)に合わせて、年金の給付水準を自動的に調整する仕組」のことです。

つまり、本来年金給付額は、物価や賃金水準が上がったら、それに応じて上がるようになっていましたが、それでは年金保険料を納める現役世代に負担がかかりすぎてしまうため、年金の給付額の上昇に制限をかけるというということです。
そのマクロ経済スライドが、4年ぶりに発動されるというわけですが、ここで「?」と思われる方も多いのではないでしょうか。何故4年ぶりなのかということですね。実はこの「マクロ経済スライド」、デフレ下では発動しないことになっているのです。つまり物価や賃金が下がっても、年金の支給額は一定水準で維持されるのです。

「マクロ経済スライド」ってなんか変だな~っと思われてしまう大きな理由の一つがここにあるのです。ただし、18年度からは、発動しない場合に調整分を翌年度以降に繰り越す「キャリーオーバー制度」が導入されてます。このように、年金制度にはどんどん変更が加えられているのです。
ところで、今話題の厚労省の毎月勤労統計のデータは、年金額の決定には使用されていませんのでひとまず安心(??)ですね。

社会保険労務士 
小林事務所

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