最低賃金法の第1条では、法の目的を次のように定めています。
「この法律は、賃金の低廉な労働者について、賃金の最低額を保障することにより、労働条件の改善を図り、もつて、労働者の生活の安定、労働力の質的向上及び事業の公正な競争の確保に資するとともに、国民経済の健全な発展に寄与することを目的とする。」
地域別最低賃金は、全国的な整合性を図るため、毎年、中央最低賃金審議会から地方最低賃金審議会に対し、金額改定のための引上げ額の目安が提示され、地方最低賃金審議会では、その目安を参考にしながら地域の実情に応じた地域別最低賃金額の改正のための審議を行って決定されます。(決定の流れは下図参照。)
その決定基準は?というと、以下の3つを総合的に勘案して定めるものとされています。
(1)「労働者の生計費」 労働者の生活のために必要な費用。「すべて国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する。」と規定する憲法第25条、「労働条件は、労働者が人たるに値する生活を営むための必要を充たすべきものでなければならない。」と規定する労働基準法第1条の精神に基づく。
(2)「労働者の賃金」 地域別最低賃金を決定する場合においては、当該地方の労働者全体あるいは低賃金労働者の賃金水準等。
(3)「通常の事業の賃金支払能力」 当該業種等において正常な経営をしていく場合に通常の事業に期待することのできる賃金経費の負担能力。(個々の企業の支払能力のことではない。)