所長のコラム

2025.10.01

転職を繰り返す人を採用するとき

転職を繰り返す人たちは、大きく2種類に分けることができます。一つは、一般に「ジョブホッパー」と呼ばれる、ただ単に転職をちょこちょこと繰り返す人たち。もう一つは、キャリア形成の一環として計画的に転職を重ねる人たちで、こちらは「キャリアビルダー」と呼ばれます。(表1)

ジョブホッパー:転職を短期間で繰り返す人
・明確な目的がなく環境に不満があって辞めるケースが多い。
・転職歴が多すぎると「忍耐力がない」「また辞めるのでは」と採用側からマイナス評価されやすい。
・経験は広いが浅くなりがち。

キャリアビルダー:キャリア形成の一環として計画的に転職を重ねる人
・スキルや経験を積み上げ、より良いポジション・条件を目指して行動。
・「この経験を得た → それを活かして次へ」という一貫したストーリーがある。
・業界や職種を変える場合でも「なぜそれがキャリア上必要だったか」を説明できる。

「ジョブホッパー」と「キャリアビルダー」のどちらの方が印象が良いかと問われれば、「キャリアビルダー」の方でしょうが、人を採用する企業(使用者)側に立ってみるとどうでしょう?ここで、採用者の視点で「ジョブホッパー」と「キャリアビルダー」のメリット、デメリットを比較してみますと少し見え方が変わってきます。(表2)

「ジョブホッパー」はそれこそピンからキリまでで、「キャリアビルダー」は一定の層の中に存在すると思われますし、また、業種や職種の特性に左右される部分も大きいので単純比較はできませんが、必ずしも「ジョブホッパー」がダメで「キャリアビルダー」の方が良いというわけでなさそうです。
ただ、「キャリアビルダー」のキャリアプランと採用する企業(使用者)の方向性がぴたりと一致した場合はウィン・ウィンの関係になり、大きな力が生まれる可能性があります。
ただし、採用する側には、その(採用した)人物はいつか近い将来には会社を去って行くことを認められる割り切りが必要になりますし、採用時の見極めの難易度は高いと言えます。

社会保険労務士 
小林事務所

〒 193-0833
東京都八王子市めじろ台 1-36-9

042-673-3536

お問い合わせはこちら

TOP